投稿

お酒とがんの関係~知られざるリスクを正しく知ろう~

COLUMN コラム

お酒とがんの関係~知られざるリスクを正しく知ろう~

 

こんにちは!新宿RENA CLINICです!
今日はちょっとシリアスなテーマ、「お酒と癌(がん)の関係」について話してみようと思います。

お酒って、仕事終わりの一杯や友達との飲み会で欠かせない存在ですよね。でも、健康面から見ると気になる話も…。最近では「お酒は少量でも癌のリスクを高める」なんて情報も聞こえてきます。
えっ、ほんとに?ビール一杯でも?と思う方も多いはず。

このブログでは、科学的な視点からお酒と癌の関係をわかりやすく解説しながら、「結局どれくらいならOKなの?」という疑問にも触れていきます。
「怖がらせる」ためじゃなく、「正しく知る」ために、ぜひ読んでみてくださいね。

【目次】

  1. アルコールと発がんの関係性とは
  2. どんながんのリスクが高くなるのか?
  3. アルコールの代謝とアセトアルデヒドの影響
  4. 少量なら飲んでも大丈夫?リスクの境界線
  5. がん予防のために今日からできること

1.アルコールと発がんの関係性とは

「お酒は百薬の長」と言われることもありますが、

現在ではアルコールとがんの関連性は多くの研究で明らかになっており、国際がん研究機関(IARC)ではアルコールを“確実な発がん物質(グループ1)”に分類しています。

これはタバコやアスベストと同じグループで、明確にがんのリスクを高めるとされる物質です。

飲酒によるがんのリスクは「どのくらい飲むか」だけでなく、「どのくらいの期間飲み続けているか」「遺伝的な体質」なども関係します。

特に日本人を含む東アジア人には、アルコール代謝に関わる酵素が弱い人が多く、がんのリスクがさらに高まることもわかっています。

 

つまり、「自分はそんなに飲んでいないから大丈夫」と安心していても、体質によっては少量でも長期的なリスクになり得るのです。

がん予防の観点からは、アルコールの摂取そのものを見直す必要があるかもしれません。

 

2.どんながんのリスクが高くなるのか?

アルコールが関与するがんにはさまざまな種類があります。

代表的なものとしては以下のようながんが挙げられます。

  • 口腔・咽頭がん

  • 食道がん
  • 大腸がん
  • 肝臓がん
  • 乳がん(女性)

 

特に食道がんや口腔がんは、 アルコールによる粘膜への直接的な刺激や、代謝物による細胞へのダメージが発がんにつながると考えられています。

また、女性では少量の飲酒でも乳がんのリスクが高まることが分かっており、注意が必要です。

 

アルコールと他の生活習慣(喫煙や栄養バランスの乱れなど)が組み合わさることで、がんのリスクはさらに増加します。

たとえば、喫煙と飲酒の両方をしている場合、食道がんのリスクは単独の場合よりも何倍にも跳ね上がるというデータもあります。

 

3.アルコールの代謝とアセトアルデヒドの影響

 

飲んだアルコールは体内で分解されますが、その際に生成されるのがアセトアルデヒドという物質です。

このアセトアルデヒドが、細胞のDNAを傷つけ、がんの原因になることが知られています。

 

日本人の約4割は、アセトアルデヒドを分解する酵素「ALDH2」が十分に働かない体質(いわゆるお酒に弱い体質)であるため、

アルコールを摂取すると体内に発がん性のあるアセトアルデヒドが長く残りやすくなります。

 

さらに、肝臓でのアルコール代謝は肝細胞に負担をかけ、慢性的な飲酒は肝炎や肝硬変、さらには肝がんへと進行するリスクもあります。

つまり、「代謝の過程そのもの」ががんリスクに直結しているのです。

 

4.少量なら飲んでも大丈夫?リスクの境界線

「週末に少し飲むだけ」「健康診断も問題ないし…」と思う方も多いでしょう。

しかし近年の研究では、**“ 少量の飲酒でもがんのリスクが高まる”**ことが報告されています。特に乳がんでは、1日1杯のワイン(アルコール10g程度)でもリスクが上昇することが確認されています。

 

アルコールのリスクは「安全な量がある」のではなく、「飲まないほどリスクが下がる」ということがわかってきました。つまり、明確な“安全な飲酒量”は存在しないという考え方が、世界的にも主流になりつつあります。

 

また、同じ量でも人によって代謝能力や体への影響が異なるため、一般的な目安だけで判断するのは危険です。年齢、性別、体重、生活習慣なども考慮したうえで、必要ならば医師と相談することが大切です。

 

5.がん予防のために今日からできること

 

がん予防のために重要なのは、「今できることから一歩踏み出すこと」です。まずは以下のポイントを意識してみてください:

  • 飲酒量を徐々に減らす・休肝日をつくる
  • アセトアルデヒドの代謝が弱い体質の人は、特に注意
  • 喫煙と飲酒を併用しない
  • 定期的な健康診断・がん検診を受ける
  • ストレス解消の手段を“お酒”以外で見つける

 

完全に禁酒をしなくても、リスクを下げる努力は可能です。

たとえば「平日は飲まない」「週1回はノンアルにする」など、小さな習慣から始めることが健康につながります。

東京新宿RENA CLINICでも、生活習慣の見直しや健康相談を随時受け付けております。

がん予防に関心のある方は、お気軽にご相談ください。

アルコールは少量でもがんのリスクを高めることがわかっており、特に体質によってはリスクがさらに上がります。

どの程度飲めば安全という明確な基準はなく、「飲まないほどがん予防になる」と言われるほどです。

日々の生活で少しずつ飲酒量を減らすことが、健康維持への第一歩です。

東京新宿RENA CLINICでは、がん予防を含めた生活習慣のご相談をいつでも承っております。

 

監修医師   大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 多くの病院、クリニックで消化器内視鏡・外科治療を習得後、

2024年東京新宿RENA CLINIC開院。

RESERVEWEB予約 RESERVELINE予約 WEB問診 採用情報
pagetop
FORM 事前WEB問診 RECRUIT 採用情報 TOP