臍ヘルニア

SYMPTOM 臍ヘルニア

臍(さい)ヘルニアについて

臍(さい)ヘルニアについて

臍ヘルニアとは、おへそが異常に膨れ上がる状態です。一般的に「でべそ」とも呼ばれています。おへそは、腹部の筋肉が薄い箇所で、腹膜を通じて内臓が飛び出すことで臍ヘルニアになります。成人が臍ヘルニアになると、飛び出した臓器が血流障害を引き起こし、嵌頓(かんとん)という状態が起こって激痛を起こす恐れがあります。一方で、幼児の場合は2歳くらいまでに筋肉が発達することで、自然に治るケースが多いです。
臍ヘルニアの膨らみは、立っている時や咳、くしゃみ、排便時などで腹圧がかかると、顕著になります。かつては成人女性に多いとされていましたが、現在では生活習慣による肥満が原因で、成人男性の臍ヘルニアが増加傾向にあります。

※国際的に用いられている肥満度の指数をBMI(Body Mass Index)と言います、BMIの数値は、「体重(kg)」÷「身長(m)の2乗」で求められます。
BMIが25以上の場合を肥満と定義されており、日本では年間約7000人弱が臍ヘルニアの手術を受けています。

臍ヘルニアを診断するには

まず問診を行った後、仰向けになっていただきます。その状態で超音波検査(エコー検査)やCT検査を実施し、ヘルニア門のサイズや、ヘルニアを形成している臓器の状態をチェックします。

臍ヘルニアを治すには

当院では、患者様の病歴や診断画像、病状を総合的に判断して、最も適した手術方法を提案します。
臍ヘルニアの主な治療方法は手術です。ヘルニアの大きさに応じて、縫合してヘルニア門を塞ぐ手術や、メッシュ(人工補強材)を用いてヘルニア門を広範囲にカバーして塞ぐ手術が選択されます。後者の方法は、再発率が低いと評価されています。
また、当院では「腹腔鏡下臍ヘルニア修復術」という、腹腔鏡手術でお腹の内部からヘルニア門全体へメッシュをかけてカバーする方法を選択しています。
手術は全身麻酔下で行われ、約30~40分程度で完了します。手術後はすぐにご帰宅いただけることもあり、入院が必要になっても1泊で済みます。

当院で実施している手術について

当院が実施している、臍ヘルニアの手術方法についてご案内します。

全身麻酔

全身麻酔を用いて手術中の痛みや不安を軽減します。全身麻酔は手術中の意識を失わせるため、手術中に麻酔が解ける心配はございません。

手術の流れ

※患者様の具体的な状況に応じて、手術の手順・方法に変更が生じることがあります。

Step

ヘルニア門の皮膚を切開します。切開する範囲はヘルニア門の大きさに合わせて行っており、通常、ヘルニア門の直径より数センチ大きく切開します。

Step

メッシュを使用してヘルニア門をカバーします。メッシュはヘルニア門の大きさや位置に応じて選ばれ、適切な部位に配置されます。

手術の合併症

皮下出血

手術後に皮下出血が起こると、傷口周辺の皮膚に紫色のアザができることがあります。これは、血液をサラサラにする薬を服用している方によく見られるものです。

傷に違和感が起こる・傷が硬くなる

手術後からメッシュが体に馴染むまでの2〜6ヶ月間は、傷跡に違和感や硬さを感じることがありますが、これらは少しずつ改善されます。
傷跡が硬くなる合併症も治癒過程の一部であり、通常の場合、心配する必要はありません。

創部感染・メッシュ感染

軽度の創部感染でしたら、内服薬や外用薬を用いて治療することが可能です。しかし、メッシュ感染になった場合は、2回目の手術を余儀なくされる可能性もあります。

癒着による腸管・血管の損傷

ひどい癒着を起こしている場合は、手術中に腸や血管にダメージを与えてしまう危険性があります。

臍ヘルニアは入院が必要なのか?その期間は?

日帰りご帰宅いただけます

手術後の回復がスムーズに進んでいる場合、日帰りで済みます。帰宅後の日常生活に関する制限は特にありませんが、体調が悪くなったり傷口の痛みがあったりした場合は、無理せず休息をとるように気を付けましょう。

単純縫合閉鎖術が適用される条件

当院の単純縫合閉鎖術は、再発リスクの高い疾患(肝疾患、糖尿病、肥満など)がなく、ヘルニア門が10mm以下の場合に適用されます。

人工筋膜(メッシュ)修復術について

当院での人工筋膜(メッシュ)修復術では、生体に優しいチタンコーティングメッシュを使用しています。主に、単純縫合が適さない臍ヘルニアに対して行われます。
特に、女性の患者様は見た目の心配から早期に受診される方が多く、単純縫合を受けるケースがほとんどです。NDBオープンデータによりますと、女性の手術件数は男性の1.5倍もあると報告されていますが、高度肥満による腹圧の増加による臍ヘルニアも増えており、男性の臍ヘルニアも増加するのではないかと予測されています。

※NDB(National Data base)オープンデータとは:医療機関から保険者へ提出された診療報酬明細書のデータベースで、厚生労働省が2016年から公開しているものです。

受診の流れ

当院では月曜から土曜まで、臍ヘルニアの外来診療を行っています。診察の結果、手術が必要と判断された場合には、手術前の検査を実施します。

Step予約

初診予約は、WEB予約にて受け付けています。
来院後には問診票への記入と診察を行い、必要な方は腹部超音波検査とCT検査を実施します。手術が必要と判断された患者様には、血液検査、心電図、レントゲンの各検査を受けていただきます。これらの検査が完了した後は、主治医が治療計画について説明します。

Step入院・術前の準備・手術

手術日の午前中に来院をお願いします。手術前には臍の処置を含む準備を行い、その後手術を行います。手術はおよそ30分~40分で終わります。

Step退院(当日または翌日)

 手術を受けた当日には退院していただく予定です。

Stepフォローアップ

1泊の入院が必要だった場合は、術後1週間と2週間に再診して手術部位を確認します。日帰り手術の患者様は、術後の翌日、1週間後、2週間後に来院していただきます。
その後のフォローアップにつきましては、患者様の状態をお伺いしてから提案します。

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