【スキンタグ 原因と治療】肛門の皮膚のたるみや違和感、放っておかないで!
「肛門のあたりにできものがある気がする…」「排便のあとにヒリヒリする」「でも痛くないし、病院に行くほどでもないかな…」
そんなお悩みを抱えている方、それ、スキンタグかもしれません。
スキンタグとは、肛門周囲にできる皮膚のたるみのことで、決して珍しいものではありません。
自覚症状がほとんどないために放置されがちですが、放っておくと不衛生になったり、別の疾患と見分けがつきにくくなることも。
本記事では、スキンタグの原因・治療・セルフケア・予防法まで詳しく解説します。
目次
- スキンタグとは?|症状と特徴をチェック
- スキンタグの主な原因とできやすい人の特徴
- スキンタグの治療法|切除は必要?自然に治る?
- スキンタグと他の病気の見分け方
- 日常生活でできる予防法と再発対策
1. スキンタグとは?|症状と特徴をチェック
スキンタグとは、肛門の周囲にできる小さな皮膚のたるみや突起のことを指します。医学的には「肛門皮垂(こうもんひすい)」と呼ばれます。肌色ややや褐色をしており、サイズや数は個人差がありますが、米粒大から大豆ほどの大きさまで存在することがあります。
主な特徴:
- 基本的に痛みはない
- 見た目が気になる/排便後の拭き取りがしづらい
- 長期間にわたり大きくなることもある
- 血が出ることはあまりないが、こすれて炎症を起こすこともある
スキンタグそのものは良性のもので、がん化するような心配はありません。ただし、見た目が痔やイボ痔と似ているため、自己判断は危険です。また、衛生面や美容面の理由から除去を希望される方も少なくありません。
2. スキンタグの主な原因とできやすい人の特徴
スキンタグは単に「皮膚のたるみ」ではなく、繰り返しの刺激や圧力、炎症によってできることが多いです。特に以下のような方はスキンタグができやすい傾向があります。
【主な原因】
- 痔核(いぼ痔)の治癒後:腫れた痔核が縮んだあとに皮膚だけ残ってしまう
- 出産:出産時のいきみによって肛門に強い圧がかかることで形成されることも
- 慢性的な下痢や便秘:頻繁な拭き取りや硬便による刺激が皮膚を傷め、スキンタグの原因に
- 加齢:皮膚のハリが失われることで、たるみやすくなる
- 肛門周囲の手術歴:術後にできるケースもある
また、生活習慣や排便習慣が乱れている方、特に「トイレで長時間いきむ」「何度も拭く」という方は注意が必要です。予防の第一歩は、自分の排便スタイルを見直すことかもしれません。
3. スキンタグの治療法|切除は必要?自然に治る?
スキンタグは自然に小さくなることもまれにありますが、完全に消失することはほとんどありません。症状が軽く、見た目や衛生上の問題がない場合には経過観察で十分です。ただし、以下のような場合には治療を検討することがあります。
治療が必要なケース
- 排便時にこすれて痛みやかゆみが出る
- 肛門の清潔が保ちにくく、炎症を起こしやすい
- 下着にこすれて不快感がある
- 見た目が気になり日常生活に支障がある
主な治療法
- 外科的切除:局所麻酔でスキンタグを取り除く。日帰りで可能なケースがほとんど
- 電気焼灼やレーザー治療:皮膚を焼いて除去する方法。再発防止に効果あり
治療後は数日間の安静と清潔なケアが必要ですが、予後は良好です。痔などの併発がある場合は、あわせて治療することも検討されます。東京新宿レナクリニックでは、患者様の症状とご希望に応じた最適な治療法をご提案しています。
4. スキンタグと他の病気の見分け方
スキンタグは見た目が「イボ痔」や「肛門ポリープ」と似ているため、自己判断では区別がつきにくいのが実情です。誤った対処を避けるためにも、早めに専門医の診察を受けることが大切です。
よく間違われる疾患
- いぼ痔(痔核):痛み・出血を伴うことも多く、柔らかく腫れている
- 肛門ポリープ:直腸や肛門内にできる腫瘍性の突起。切除が必要なことも
- 尖圭コンジローマ:ウイルス性の性病で、多発しやすく、見た目もいびつ
- 皮膚がん(まれ):大きさが急激に変化する、不規則な形、出血を伴うなどの特徴がある
スキンタグはこれらとは異なり、痛みや出血がないことが特徴です。ただし、他疾患と併発している場合もあるため、医師の診断によって正しく見極めることが重要です。セルフチェックで判断せず、専門的な診察を受けましょう。
5. 日常生活でできる予防法と再発対策
【予防とケアのポイント】
- 排便習慣の改善:便秘や下痢を防ぐため、食物繊維をしっかりとり、十分な水分を摂取します。
- トイレの時間は短く:長時間いきむと肛門への圧力が高まり、皮膚が伸びやすくなります。
- やさしい拭き取り:過剰な拭き取りは逆効果。ウォシュレットを使用し、タオルで軽く拭く程度にしましょう。
- ストレス管理・運動習慣:自律神経を整え、腸の動きを正常に保ちましょう。
また、肛門周囲に違和感を感じた場合は早めの診察が予防につながります。
まとめ
スキンタグは命に関わる疾患ではないものの、排便時の違和感や清潔の保ちにくさ、見た目の悩みなど、日常生活に意外な支障をきたすことがあります。
また、痔やウイルス性疾患など他の病気と間違えやすいため、放置せず早めに専門医の診察を受けることが大切です。
症状に応じた治療で快適な日常を取り戻せます。東京新宿RENACLINICでは、スキンタグの診療・切除・再発予防まで丁寧にサポートしております。
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2024年東京新宿RENA CLINIC開院。