排便時の激痛を何とかしたい!原因と対処法を丸ごと解説

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排便時の激痛を何とかしたい!原因と対処法を丸ごと解説

投稿日: 2025.11.25 更新日: 2025.11.17

「うわっ、またトイレで痛くなった…」便を出そうとした瞬間に襲ってくるズキッとした激痛。多くの人が「また硬い便が出たからかな」「ただの痔だろう」と思ってそのままにしてしまいがちです。でも、排便時に激しい痛みが出る“痔・排便時・激痛”という状態は、放っておくとつらいだけでなく、慢性化や合併症につながることもあります。今回は、気軽に語られがちな「痔」の症状の中でも、特に「排便時の激痛」に焦点を当てて、そのメカニズム、見逃してはいけないサイン、そして具体的なケアと受診のタイミングまで、分かりやすく整理します。

 

目次

  1. なぜ「痔・排便時・激痛」が起きるのか?原因とメカニズム
  2. 激痛を伴う痔の種類と見分け方
  3. 痔・排便時・激痛を放置するとどうなる?
  4. 自宅でできるケア&予防術〜硬便・力み・習慣を変える
  5. まとめ

1. なぜ「痔・排便時・激痛」が起きるのか?原因とメカニズム

便を出すときに「うっ」と力が入ってしまったり、硬い便が肛門を通るときに「ズキッ」と激痛が走ったりする経験は、多くの人にあると思います。その痛みの根底には“肛門・直腸の血管や粘膜が過度な圧や刺激を受けている”という構造的なダメージが存在している可能性があります。

まず「痔(痔核/裂肛/肛門周囲血栓症など)」の背景として、“肛門周辺”に負担がかかることが挙げられます。便が硬くて排出に時間がかかったり、便意を長時間我慢していたり、強くいきんだりと、肛門部に高い圧力がかかることで痔の原因となります。 

次に「排便時の激痛」が起こるメカニズムとしては、硬い便が肛門粘膜を傷つける、血栓ができて急性に膨らんで痛む、裂肛

粘膜に亀裂)ができて神経が露出する、などが挙げられます。

また、便が硬い・水分不足・食物繊維不足・長時間座る・高齢・肥満・妊娠・便秘なども、痔の主なリスク因子です。

つまり、ただ“痔だから痛い”という単純な構図ではなく、便通・肛門部の血管・粘膜・生活習慣という複数の要因が絡まり合って起きるものだと理解しておきましょう。次の項では、激痛を伴う痔が具体的にどんな種類か、どう見分けるかを解説します。

2. 激痛を伴う痔の種類と見分け方

「痛いけど、ただの痔でしょ?」と思われるかもしれませんが、痔にはいくつかのタイプがあり、その中には特に「排便時の激痛」を伴いやすいものがあります。ここでは代表的なタイプと、その特徴・見分け方を整理します。

① 外痔核(外側の痔)

肛門の外側、皮膚直下の静脈叢が腫れたり血栓化したりするタイプで、便後や座位から立ち上がる瞬間などに「激痛」が起こることがあります。血栓化すると紫黒色に変色し、「腫れたふくらみ+激痛」で気づくケースが多いです。日常的な便通とのタイミングで痛むのが典型です。

② 裂肛(肛門裂傷)

硬便や長時間の排便で肛門の粘膜・皮膚に切れ目(亀裂)が入り、排便時に強い鋭痛・出血が出る状態です。便を出し切った後も数分痛みが続く・トイレットペーパーや便器に鮮血が付く・便通後もヒリヒリ感が残るというのが典型です。

③ 内痔核(肛門内の痔)+脱出・嵌頓(かんとん)

肛門内の静脈叢が腫れて脱出/嵌頓すると、排便後に戻らなかったり、締め付けられた痛み・排便時に引っ張られる痛み・血便などが出ることがあります。激痛とは限りませんが、排便動作で強く触られるので痛みを感じやすいです。

見分け方ポイント

  • 痛むタイミング:便を出す瞬間か、便後か、座位から立ち上がるときか
  • 便や出血の様子:硬便・大きめの便・鮮血の付着・便後ヒリヒリ感など
  • 肛門付近の状態:腫れ・膨らみ・紫色変色・粘膜の裂け目の有無
  • 既往/習慣:便秘・長時間トイレ・妊娠・座り仕事・肥満などの背景

例えば、便通が滞っていて硬便が多く排便に力む習慣がある方は「裂肛」「外痔核」に陥りやすく、座り仕事で便意を我慢することが多い方は「痔核(内外)+血栓化/脱出」が起きやすいという報告もあります。疾患として放置すると、出血・貧血・痛みの慢性化・むくみや痔核の慢性化などにつながるため、次の項では「放置したらどうなるか」について、特に激痛を伴う痔のリスクを考えてみましょう。

3. 痔・排便時・激痛を放置するとどうなる?

「痛いけど我慢してる」「ちょっと出血もあるけど様子見してる」

こうした対応は実はリスクを高めることがあります。特に排便時に激痛が出るような痔を放置すると、以下のような進展や合併症を招く可能性があります。

合併症・進展のリスク

  • 慢性化(慢性痔核・慢性裂肛):何度も硬便を排出・繰り返しいきむ・座位が長いと、痔核が拡大・硬化して戻りにくくなるケースがあります。裂肛も治癒せずに慢性ヒリヒリ・便通変化を伴うことがあります。

  • 血栓性外痔核・嵌頓(かんとん):急激に外痔核が腫れて血栓化し、激痛・腫脹・出血を起こし、立ち上がれない・歩けないほどになることがあります。早期処置が望まれます。

  • 貧血・出血:特に痔核で出血を繰り返すと、慢性出血→鉄欠乏性貧血になり、全身倦怠感・息切れ・動悸が出ることも。放置すると体力低下の原因になります。

  • 排便習慣・日常生活の質の低下:痛みのために便を我慢する・トイレで長時間座る・便通が不規則になるなど、生活習慣が乱れて他の消化器症状を誘発することもあります。

  • 治療の難易度上昇:軽度であれば保存療法(食生活改善・座浴・薬など)で改善することも多いですが、慢性化・合併症化・脱出・嵌頓を伴うと手術・侵襲的治療の選択を要し、回復期間が長くなることがあります。

受診をすすめたいサイン

以下のようなサインが見られたら、「受診」のタイミングです。

  • 排便時の激痛が数回以上・便通変化(硬便/便秘傾向)が続いている
  • 出血を伴っている(特に鮮血、便や便器に血が付着)
  • 座位から立ち上がるときや排便後もヒリヒリ痛む・腫れ・膨らみが見える/触れる
  • 便意を我慢しがち・長時間トイレに座る習慣がある
  • 既往に妊娠・出産・肥満・高齢・長座位仕事などの背景がある

東京新宿RENACLINCでは、こうした「痔・排便時・激痛」の症状を早期に把握し、保存療法から外科的アプローチまで包括的に相談・対応できる体制を整えております。治療開始が早ければ、痛み・出血のリスクをぐっと下げることが可能です。次の項では、日常生活でできるケア・予防策を詳しく見ていきましょう。

4. 自宅でできるケア&予防術〜硬便・力み・習慣を変える

「トイレが怖い」「また激痛が来るかも」と感じるなら、まずは日常的にできる対策を取り入れて、便通・肛門環境・習慣を整えることがとても大切です。ここでは、実践しやすいケアと予防法をご紹介します。

①便を柔らかく・便通をスムーズに

  • 食物繊維を意識的に摂取しましょう。野菜・果物・全粒穀物・豆類などが目安です。便が硬くなると排便時の肛門への負担が増えます。
  • 十分な水分補給も重要です。便がスムーズに出るためには、水分が便に含まれていることが必要です。
  • 規則的な排便習慣をつけましょう。便意を我慢しすぎると便が腸内で滞留し、硬くなったり排便時に力みが生じやすくなります。
  • 軽い運動・ウォーキングなどで腸の蠕動運動を促すことも効果的です。

②力み・長時間トイレを控える

  • 便を出そうとして長時間トイレに座る・スマホを使って“トイレ滞在”が長引くと、肛門部の血管に負荷をかけやすいです。
  • 力んでも「出ないな」と感じたら一度立ち上がって歩く・姿勢を変えるなどしてみましょう。
  • 正しい姿勢で排便をする:背筋を伸ばし、膝を少しスツール等で高くすると便がスムーズに出やすくなることもあります。
  • 長時間の座位自体が肛門部の血流を悪くするため、できるだけトイレ滞在時間は短めに意識しましょう。

③肛門部のケアと生活習慣

  • 排便後の清潔を保つため、柔らかいトイレットペーパーや水洗浄・温水洗浄を活用しましょう。肛門部の刺激・炎症を抑えることができます。
  • 様々な角度から、座浴(ぬるま湯で肛門部を10分程度温める)も有効です。血流改善・痛み軽減につながります。
  • 便通・ライフスタイルを改善しても出血・痛みが続く場合、痔核の進行・脱出・血栓などの可能性があるため、早めの受診がおすすめです。
  • 食事では赤肉・脂っこいもの・アルコールの過剰摂取を避け、肥満・内臓脂肪を減らすことも肛門部の負担軽減につながります。

これらを日常的に取り組むことで、「痔・排便時・激痛」という状態の発生率を下げるだけではなく、痛みが出たときの悪化を防ぐ力になります。繰り返し痛みが出る・出血を伴う場合には早めにクリニックでの評価・治療を検討しましょう。次に、この内容をまとめます。

まとめ

硬い便・強いいきみ・長時間のトイレ・便通変化・座りっぱなし習慣などが重なると、肛門・直腸部の血管・粘膜に大きな負荷がかかり、激痛や血栓・脱出などの経過をたどることも。日常では便を柔らかく保つ、正しい排便習慣をつける、肛門部をケアすることで予防できます。

そして、排便時の激痛・出血・長引く症状があれば早めに専門医の評価を受けることが安心につながります。東京新宿レナクリニックでは、痔を含む肛門・直腸のお悩みに対して、痛み対策・出血チェック・適切な治療をご提案しております。どうぞお気軽にご相談ください。

 

監修医師   大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2024年東京新宿RENA CLINIC開院。

参考文献

  1. Pain at the First Post-hemorrhoidectomy Defecation Is Associated with Stool Form – Tanaka T. et al., Journal of the Anus, Rectum and Colon (JARC)
  2. Bowel habits in hemorrhoid patients and normal subjects – T. Johanson et al., Diseases of the Colon & Rectum
  3. Prevalence of Hemorrhoids and Their Risk Factors Among the Adult Population in Jazan, Saudi Arabia – Oberi S. et al., World Journal of Gastroenterology
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