「最近、便秘と下痢を繰り返すようになった」「お腹の調子がずっと安定しない」
そんな経験はありませんか?
一時的な食生活やストレスが原因のこともありますが、大腸癌の初期症状として現れるケースもあります。
実は、大腸癌は初期段階では強い痛みが出にくく、便通の変化だけが唯一のサインとなることが少なくありません。
とくに、便秘と下痢を交互に繰り返す場合には、大腸の通過障害が隠れている可能性も。
今回は、「なぜ便秘と下痢が繰り返されるのか」「どんなときに大腸癌を疑うべきか」「検査や治療の流れ」について、医師の視点で詳しく解説します。
目次
- 便秘と下痢を繰り返すのはなぜ?そのメカニズム
- 大腸癌による便通異常の特徴とは?
- 検査の重要性と受けるべきタイミング
- 便通の変化を見逃さないためのポイント
- まとめ
1. 便秘と下痢を繰り返すのはなぜ?そのメカニズム
便秘と下痢を交互に繰り返す原因には、大きく分けて機能性の腸のトラブルと器質的な(構造的)異常があります。
● 機能性の場合
代表的なのが「過敏性腸症候群(IBS)」です。
ストレスや自律神経の乱れにより、腸の動きが不安定になり、便秘と下痢を繰り返します。 この場合、検査をしても腸そのものに明らかな異常は見つかりません。
● 器質的な異常の場合

一方、大腸癌のように腸の内側に物理的な狭まり(狭窄)があると、便が通りにくくなります。すると、腸内にガスや便が溜まり、腸が膨らんだ後、一気に内容物が排出されて下痢のような状態になります。
このような流れを繰り返すため、結果的に「便秘と下痢を交互に繰り返す」状態になるのです。
慢性的にこの症状が続く場合は、腸の構造的な異常、つまり大腸癌やポリープ、炎症性腸疾患などの可能性を考える必要があります。
2. 大腸癌による便通異常の特徴とは?
大腸癌は、腫瘍ができる部位によって症状の現れ方が異なります。
● 右側(盲腸・上行結腸)にできた場合
- 水分の多い便が通るため、症状が出にくい
- 貧血や体重減少で気づくことが多い
● 左側(下行結腸・S状結腸)にできた場合
- 便が固まりやすく、通過障害による便秘や下痢の繰り返しが起こりやすい
- 細い便(鉛筆状)や、便に血が混じる
● 直腸にできた場合
- 排便時の残便感
- 出血(トイレットペーパーに血がつく程度)
これらの症状は、痔や過敏性腸症候群と似ているため、自己判断で放置されることが多く、発見が遅れることがあります。
しかし、大腸癌は早期に発見すれば90%以上が根治可能な病気です。
便通の変化が1か月以上続く場合や、血便・黒い便が見られる場合は、早めの受診が大切です。
3. 検査の重要性と受けるべきタイミング
便通の変化が長引く場合、最も確実なのが大腸内視鏡検査です。
● 大腸内視鏡でわかること
- 大腸癌やポリープの有無
- 炎症や出血の部位
- 腸の狭窄や粘膜の異常
また、内視鏡検査では、その場でポリープを切除することも可能です。
早期発見・早期治療が同時にできる点が最大のメリットです。
バリウム検査や便潜血検査では、早期のがんを見逃すことがあります。
実際、便潜血陰性でも大腸癌が見つかるケースは少なくありません。
東京新宿RENACLINICでは、鎮静剤を使用した「苦痛の少ない内視鏡検査」を導入しており、リラックスした状態で検査を受けることができます。
「便通の波が気になる」「検査が怖い」という方にも、安心して受けていただける環境を整えています。
4. 便通の変化を見逃さないためのポイント
便秘と下痢を繰り返す症状を軽視しないためには、日常の小さな変化を記録することが大切です。
● チェックしておきたいポイント
- 便の形状(細い・コロコロ・泥状)
- 色の変化(黒っぽい・血が混じる)
- 排便の回数や時間帯
- お腹の張り・痛みの有無
また、生活習慣も便通に大きく影響します。
- 水分・食物繊維の摂取
- 規則正しい食事
- ストレス管理
これらを整えても症状が改善しない場合は、体の中で何らかの病変が進行している可能性があります。
5. まとめ
便秘と下痢を繰り返す症状は、単なる腸の不調と思われがちですが、大腸癌の初期サインであることもあります。
特に40歳以上の方、便通の変化が1か月以上続く方、血便を伴う方は早めの検査が重要です。
早期発見であれば、内視鏡治療での完治も可能です。
東京新宿レナクリニックでは、最新の内視鏡システムを使用し、快適で精度の高い大腸検査を行っています。
「便秘と下痢を繰り返している」「腸の調子が気になる」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2024年東京新宿RENA CLINIC開院。
参考文献
- Siegel RL et al. “Colorectal cancer statistics, 2023.” CA: A Cancer Journal for Clinicians, 2023.
- Dekker E et al. “Colorectal cancer.” The Lancet, 2019.
- Brenner H et al. “Colorectal cancer.” Nature Reviews Disease Primers, 2017.
- Gupta S et al. “Appropriate use of colonoscopy for colorectal cancer screening and surveillance.” Gastroenterology, 2020.
- Rex DK et al. “Quality indicators for colonoscopy.” Gastrointestinal Endoscopy, 2015.

