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【なかなか治らないおしりの違和感】それ、「痔瘻(じろう)」かもしれません

COLUMN コラム

【なかなか治らないおしりの違和感】それ、「痔瘻(じろう)」かもしれません

 

「お尻がムズムズする」「座ると違和感がある」「腫れぼったい感じが続いている」

——そんな症状がなかなか治らず、悩んでいませんか?

お尻の不快感は恥ずかしさから受診をためらう方も多いですが、放っておくことで悪化してしまうケースもあります。

特に、膿が出たり、痛みが強くなったりする場合は、痔瘻(じろう)と呼ばれる病気の可能性があります。

痔ろうは自然に治ることがほとんどなく、早めの対応が大切です。

このページでは、痔瘻の原因や症状、適切な検査・治療法についてわかりやすく解説します。

 

目次

  1. 痔瘻とはどんな病気?
  2. こんな症状に注意!痔瘻のサイン
  3. 痔瘻はなぜ起こる?原因と進行のしくみ
  4. 痔瘻の治療法とは?根本的に治すためには
  5. 恥ずかしがらずに受診を!早期発見の重要性

1.痔瘻とはどんな病気?

 

痔瘻(じろう)は、肛門の周囲にできるトンネル状の病変です。

始まりは「肛門周囲膿瘍(のうよう)」と呼ばれる膿がたまる状態で、細菌感染によって肛門の皮膚下に膿が溜まります。

この膿瘍が自然に破れたり、外科的に切開された後に、肛門の中と皮膚の間に瘻管(ろうかん)という通り道が残ると、それが痔瘻となります。

瘻管は一度できると自然には閉じにくく、慢性的な炎症や排膿を繰り返すため、根治するには治療が必要になります。

 

初期には痛みや違和感程度でも、放置しておくと瘻管が枝分かれしたり、症状が悪化していく恐れもあります。

痔瘻は痔の一種とされていますが、一般的ないぼ痔(内痔核・外痔核)とは異なり、感染症としての側面が強く、専門的な診断と治療が重要です。

 

2.こんな症状に注意!痔瘻のサイン

 

痔瘻の症状は、人によって異なりますが、共通してみられるサインがいくつかあります。

まず、 肛門周囲の「痛み」や「腫れ」が典型的です。

腫れてきた部分が破れ、そこから膿が出ることで一時的に痛みが軽減することもありますが、これは治ったわけではなく、瘻管が形成されたサインです。

膿や分泌液がしばらく続く場合や、肛門周囲に小さな穴が開いている感覚があるときも注意が必要です。

 

また、膿が出ることで下着が汚れる、かゆみがある、発熱や全身のだるさを伴うこともあります。

症状が軽い場合でも、繰り返し痛みが起きたり、長引くことがあるため、自己判断せずに専門医の診察を受けることが大切です。

日常生活に支障をきたす前に、早期の対応が推奨されます。

3.痔瘻はなぜ起こる?原因と進行のしくみ

 

痔瘻の 原因の多くは、肛門の内側にある「肛門腺」が感染することによって始まります。

この肛門腺は、便を出す際に肛門を潤滑にする役割がありますが、便中の細菌などが入り込むことで感染が起こりやすくなります。

特に便秘や下痢などで肛門に負担がかかると、細菌が肛門腺に侵入しやすくなり、膿瘍が形成されるリスクが高まります。

 

膿瘍ができると、皮膚の表面や肛門の内側との間に炎症が広がり、トンネル状の通路(瘻管)が形成されます。

この瘻管は一度できると自然閉鎖しづらく、内部で炎症を繰り返しながら慢性化していきます。

特に瘻管が枝分かれを起こす「複雑痔瘻」の場合、治療が難しくなることもあります。

 

また、 痔瘻を長期間放置して慢性炎症が続くと、非常にまれではありますが『がん化(痔瘻がん)』するリスクがあることも知られています。

このため、放置せず早期に対応することが、より大きな病気の予防にもつながります。

 

4.痔瘻の治療法とは?根本的に治すためには

 

痔瘻は、自然に治ることがほとんどないため、 根治のためには「手術」が基本となります。

治療の選択肢としては、瘻管を開放する「切開開放術」や、瘻管をくり抜いて閉じる「くり抜き術」などがあります。

痔瘻の位置や深さ、瘻管の形状によって適した手術法が選ばれます。また、肛門括約筋への影響を最小限にとどめるように工夫されるのが一般的です。

 

東京新宿RENA CLINICでは痔の状態によっては日帰りで手術を行うことも可能です。

術後の痛みや出血も、以前に比べて少なく済むケースが多く、仕事や日常生活への影響も最小限に抑えることができます。

根本的な治療を行うことで、再発のリスクを減らし、慢性的な不快感から解放されることが期待できます。

5.恥ずかしがらずに受診を!早期発見の重要性

 

肛門の病気は「恥ずかしい」と思われがちで、受診をためらう方が多いのが現状です。

しかし、痔瘻は自然治癒が期待できない病気であり、放っておくことで悪化したり、手術が複雑になるリスクもあります。

恥ずかしさよりも、健康を守ることを優先しましょう。

 

肛門疾患を専門に診る医師は多くの患者さんを日々診察しており、症状や診察に対する理解があります。

また、診察には女性スタッフが同席するなど、安心して相談することができます。

症状に気づいたら、早めに受診することが、治療期間の短縮や術後の回復の早さにもつながります。

 

まとめ

痔瘻は肛門周囲膿瘍のあとにできる瘻管が残ることで生じる病気で、自然に治ることはほとんどありません。

根治には手術が必要であり、痛みや排膿といった不快な症状の改善にもつながります。

また、まれにではありますが、長期間放置することでがん化する可能性もあるため、軽視できない病気です。

恥ずかしさを乗り越えて早めに専門医を受診することが、心身の健康を守る第一歩となります。

 

監修医師   大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、

2024年東京新宿RENA CLINIC開院。

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