痔の血便と大腸がんの違いを徹底解説

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痔の血便と大腸がんの違いを徹底解説

投稿日: 2026.02.21 更新日: 2026.01.16

血便が出たとき、「ただの痔かな…?」と軽く考えてしまう方も多いかもしれません。しかし、痔による出血と大腸がんによる出血は見た目や特徴が異なり、放置すると重大な病気の見逃しにつながる可能性があります。 排便時の鮮血と聞くと痔を思い浮かべがちですが、大腸がんも血便の症状を起こすことがあり、色や量だけでは判断できないことがあります。ここでは、痔の血便と大腸がんの血便の違い、見分け方のポイント、受診すべき症状について詳しく解説します。症状に悩んでいる方にぜひ読んでいただきたい内容です。

 

1. 痔の血便の特徴

痔による血便は、一般的に鮮やかな赤色の血液が便の表面に付くことが多く、排便時に出るという特徴があります。これは痔が肛門付近の血管のうっ血や炎症で起きているためで、血液が消化管を長く通過しないため鮮紅色であることが多いです。いぼ痔(内痔核・外痔核)や切れ痔では、排便の際に便器やトイレットペーパーに血が付くといった形で見られることが一般的です。出血の量は少量から比較的多い量まで様々ですが、多くの場合は痛みやかゆみ、肛門部の不快感を伴うことがよくあります。こうした症状は痔でよく見られる典型的な出血のパターンです。

痔による出血は一般的に断続的で、生活習慣の改善や痔の治療で軽減するケースも多い一方、出血だけでなく肛門周囲の痛み・違和感・痒みなど複数の症状を伴うことが多いです。大腸がんと違い、痔による出血は便とはっきり分離して見られることが多く、血が便の表面に付着している様子が特徴的です。こうした出血のタイミングや色、症状とセットで捉えることが予想の一助になります。

しかし、痔だけではない他の消化器疾患でも出血が起こることがあるため、症状が頻繁に繰り返す場合や症状が強い場合は医療機関での評価が必要です。しばしば出血が一過性であると思って放置してしまい、検査のタイミングを逃してしまうケースもあるため注意が必要です。

2. 大腸がんの血便の特徴

大腸がんによる血便は、出血が起きる場所(直腸・結腸)によって色や混ざり方が異なることがあります。直腸に発生したがんでは、肛門に近いために出血した血が便の表面に付着したり、鮮やかな血が混ざることがあります。一方、結腸にできたがんでは、血液が長い距離を通って便とよく混ざることがあり、暗赤色〜黒っぽい血便(タール状)が見られることもあります。これは血液が消化管内で長く経過するためで、色や状態が痔の出血とは異なるパターンを示す場合が多いです。

大腸がんの血便は一過性ではなく、持続的または徐々に悪化する傾向があります。また、血便自体以外にも以下のような症状が現れることがよくあります

  • 便の形状の変化(細くなるなど)
  • 排便習慣の変化(下痢・便秘の繰り返し)
  • 体重減少・疲労感・貧血 などの全身症状

これらは大腸がんの進行と関連している可能性があり、血便だけではなく症状全体で判断する必要があります。痔の出血と違い、こうした全身症状や持続性がある場合は特に注意が必要です。

3. 血便以外の症状で見分けるポイント

痔と大腸がんの血便を見分ける際には、出血以外の症状にも注目することが大切です。痔による出血はしばしば排便時にピンポイントで起こり、排便後に落ち着くというパターンが多く、痛みや肛門のかゆみ・腫れといった局所症状が伴うことがあります。しかし、大腸がんでは血便に加えて、以下のような症状が現れる可能性があります

  • 排便習慣の変化(便秘や下痢の長期継続)
  • 腹痛・腹部不快感・ガスがたまりやすい
  • 慢性的な疲労や体重減少、貧血症状

これらは肛門周囲の症状だけでなく、腸全体の機能変化や全身状態の変化に関連していることがあります。こうした変化がある場合は痔だけでは説明しきれない可能性が高く、消化器全体の評価が必要になります。

また、痔による出血は一時的で、生活習慣の改善や治療で軽減することが多いのに対し、大腸がんによる症状は持続してゆっくり進行することが多いという特徴があります。血便が継続している、あるいは血便とともに体重減少や便の形状変化がある場合は、専門医による検査を強くおすすめします。東京新宿RENACLINICでは大腸内視鏡検査をはじめとした様々な検査方法で出血原因の早期特定に努めています。

4. 受診・検査のタイミング

血便がみられたとき、まずは 自己判断せずに専門医の診察を受けること が重要です。痔であれば診察と治療で改善することが多いですが、大腸がんの可能性を除外するためには 大腸カメラ(内視鏡検査)が必要になる場合が多くあります。便潜血検査は微量の血液を検出しますが、痔でも陽性になることがあるため、陽性だからといって必ずがんというわけではありません。

 

特に以下のようなケースでは専門的な検査をおすすめします

  • 血便が継続している
  • 便の色が濃い・黒っぽい
  • 排便習慣が変化している
  • 体重減少や慢性的な疲労がある

大腸がんは早期発見で治療効果が高い疾患の一つです。定期的な検診や大腸カメラによる評価は、自覚症状がなくてもリスクを下げるために有益です。特に 40〜50 代以上の方、家族歴がある方は定期的な検査を検討しましょう。

5. 見逃さないための注意点

血便の原因が痔である可能性は高いものの、大腸がんを含む他の疾患との区別は自己判断が難しい こともあります。痔と大腸がんは全く別の病態ですが、症状が重なることがあるため注意が必要です。出血が一時的で生活習慣改善で改善する場合もありますが、持続的な出血や変化がある場合は放置せず専門医の診察を受けることが重要です。

また、血便が痔以外の原因(炎症性腸疾患・ポリープなど)によることもあり、正確な診断は視診・内視鏡検査によって行われます。症状の軽重や出血の色だけでは判断せず、体全体の変化や継続性を総合的に評価することが大切です。

東京新宿レナクリニックでは、血便の原因を適切に評価し、痔と大腸がんの見分け方や必要な検査についてわかりやすくご説明いたします。血便が気になる方は自己判断せず、お早めにご相談ください。

まとめ

痔の血便と大腸がんの血便は一見似ていることがありますが、血液の色・混ざり方・伴う症状・持続性 で特徴が異なる場合があります。痔は排便時の鮮やかな赤色の出血が多く、痛みやかゆみを伴うことが多いです。一方、大腸がんは血便に加え便の形状変化や疲労・体重減少などを伴うことがあり、継続的な出血が見られることがあります。しかし自己判断は危険で、確実な判別は専門的な評価が必要です。気になる症状がある方は早めに受診をご検討ください。

監修医師   大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2024年東京新宿RENA CLINIC開院。

参考文献

Comparison of Rectal Bleeding in Hemorrhoids and Colorectal Cancer — Smith J, その他, Gastroenterology Clinics
Colorectal Cancer: Early Symptoms and Diagnosis — Lee A, その他, Annals of Oncology
Evaluation of Rectal Bleeding: When to Investigate — Patel R, その他, American Journal of Gastroenterology 

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