出血する痔の原因・症状・治療法

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出血する痔の原因・症状・治療法

投稿日: 2026.02.02 更新日: 2026.01.14

出血する痔は、多くの人が経験する身近な症状でありながら、「恥ずかしい」「もう少し様子を見よう」と放置しがちです。しかし、出血は痔だけでなく、大腸の病気やポリープなど重大な疾患のサインであることもあります。一般に痔による出血は鮮やかな赤色で、排便時や後に見られることが多いですが、その出血量や頻度によっては診察が必要です。この記事では、出血の仕組みから症状、治療法、普段できる予防までわかりやすく解説します。ぜひ最後まで読み、日常生活に活かしてください。

 

目次

  1. 出血する痔の主な原因
  2. 症状と見分け方
  3. 医療での治療法と選び方
  4. 日常生活でできる予防と対処
  5. 痔の出血で受診するタイミング

1. 出血する痔の主な原因

痔によって出血が起きる主な仕組みは、肛門・直腸周辺の静脈や血管が圧力や刺激で膨らみ、表面の組織が傷つくことです。痔には「内痔核(内側)」と「外痔核(外側)」の2種類があり、どちらも血管がうっ血した結果として出血が起こります。とくに内痔核は痛みが少ないのに出血を伴うことが多く、便器やトイレットペーパーに鮮やかな赤い血が付着するという形で気づかれることが一般的です。

主な発生要因としては、便秘や硬い便をいきむこと、長時間のトイレ滞在、重いものを持ち上げるなどで腹圧がかかる場合が挙げられます。また、高齢や妊娠、座りっぱなしの生活習慣もリスクを高めます。しばしば出血は「痛みを伴わない」ことが多いものの、血の量が多い、繰り返すなどの場合は別の病気の可能性も視野に入れる必要があります。

出血の背景となる血管の微細な構造や、痔核が膨らむ過程については医学研究でも検証され、血管の拡張・血流うっ滞が影響している可能性が示唆されています。

2. 症状と見分け方

出血を伴う痔の症状は、血の現れ方やその他の不調と合わせて見ることが大切です。痔による出血は一般的に鮮やかな赤色の血液が便やトイレットペーパーに付くという特徴があります。これは、肛門に近い部位で起きているため血液がほとんど消化管を通っていないことを示しています。

内痔核の場合、多くは痛みが少なく、症状としては「出血」と「脱出感」が中心です。脱出した痔が手で戻る場合もありますが、その際にも出血が伴うことがあります。外痔核は皮膚表面付近にあるため痛みや腫れを伴い、血栓(血の塊)ができた場合には激しい痛みを生じることもあります。

出血の色が暗い、黒っぽい場合や、出血とともに腹痛・体重減少・便の形状変化などがみられる場合には痔とは別の消化管疾患や大腸がんなど深刻な状態も考えられるため、すぐに専門医の診察を受けるべきです。また、出血が続くと貧血を引き起こす可能性もあります。

痔による出血と他疾患の出血を見分けるポイントとしては、「痛みの有無」「血の色と量」「出血が起こるタイミング(排便時のみかどうか)」を意識し、気になる変化があれば早めの受診を検討しましょう。

3. 医療での治療法と選び方

出血が続く、もしくは生活に支障が出る場合の治療法は、症状の程度や痔の種類に応じて選択されます。初期の痔に対しては、**生活改善・食事療法(高繊維食・水分摂取)**などの保存的療法が基本です。つらい症状に対しては坐剤や軟膏の使用が効果的な場合もあります。

それでも改善しない出血や脱出感がある場合には硬化療法や赤外線凝固などの治療法があり、これらは出血を抑えたり痔核自体のサイズを減らす効果が期待できます。病変が進行した場合や再発を繰り返す例では、切除手術や先進的な手技(ステープラー痔核整復術など)が選択されることがあります。これらの治療は症状の重さ・出血の頻度・患者さんの全身状態を総合的に判断し、適切な方法を選びます。

治療選択にあたっては、安全性・回復期間・再発リスクなども考慮しながら、担当医とじっくり相談することが重要です。

4. 日常生活でできる予防と対処

痔による出血を防ぐためには、日常生活の見直しが効果的です。最も基本的な対策は、便を柔らかくしていきむ力を減らすことにあります。そのためには食事で十分な食物繊維(果物・野菜・穀物)を摂ることが大切です。また、こまめな水分補給や規則正しい排便習慣も必要です。

座りっぱなしの生活や長時間のトイレ滞在は肛門周囲への血流うっ滞を助長し、出血や痔の悪化につながることがありますので、適度な運動や姿勢の工夫が有効です。また、トイレでスマホを見ながら長時間座る習慣は避けるようにしましょう。

便秘や硬い便に悩む場合、下剤や便を軟らかくする薬を医師指導のもとで使用することも予防になります。さらに清潔を保つことや温かい坐浴(ぬるま湯に数分座る)も痔核周囲の血行改善と症状緩和に役立ちます。

これらの生活習慣改善は、痔の出血を繰り返さないための基本ですが、症状が続く場合は自己判断せず専門医に相談することを忘れないでください。

皆さんの日々の工夫が、症状の改善と再発予防につながります。

5. 痔の出血で受診するタイミング

出血が痔の典型的な症状でも、どのタイミングで病院に行くか迷う方は多いでしょう。一般に、排便時に出る少量の鮮紅色の血液が時折見られる程度であれば、まず生活習慣の見直しとしばらく様子を見る選択もあります。ただし、以下のような状況がある場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 血の量が多い、あるいは排便後も続く
  • 血が濃い暗い色(黒色に近い)である
  • 出血に伴いめまい、動悸、貧血症状がある
  • 出血以外にも腹痛・体重減少・便の形状変化がある

これらは痔以外の消化管疾患や重篤な病気の可能性があるため、早急な評価が必要です。また、痔自体の症状が長引く場合や、痛み・腫れがひどい場合も専門医の診察が適切です。

東京新宿レナクリニックでは、このような出血の原因を丁寧に診断し、症状に応じた治療プランを提案します。出血が続くと日常生活にも影響しやすいため、放置せずに一度相談にいらしてください。東京新宿RENA CLINICでは、患者さんに最適な治療とフォローを心がけています。

まとめ

痔による出血は、多くの場合は肛門周辺の血管が刺激やうっ血で傷つくことによって起きます。鮮やかな赤色で比較的痛みがないことが特徴ですが、出血のパターンや色が異なる場合には別の疾患の可能性もあります。出血を軽減・予防するには便を柔らかくする食生活・適度な運動・良好な排便習慣が有効です。出血が続いたり頻度が高い場合は、専門医の診察を受けることが大切です。

監修医師   大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2024年東京新宿RENA CLINIC開院。

参考文献

Hemorrhoidal Disease: A Review — Ashburn JH et al, JAMA
Improving Hemorrhoid Outcomes: A Narrative Review and Meta-analysis — Nakhla N et al, Pharmacy
Hemorrhoids: From Basic Pathophysiology to Clinical ... — Lohsiriwat V et al, World Journal of Gastroenterology
Latest Research Trends on the Management of Hemorrhoids — Kang SI et al, JARC

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