大腸癌か痔か?血便・症状から見分ける確かなポイント ― 本当に見分けられる?最終判断に必要なのは内視鏡 ―

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大腸癌か痔か?血便・症状から見分ける確かなポイント ― 本当に見分けられる?最終判断に必要なのは内視鏡 ―

投稿日: 2025.10.15 更新日: 2026.01.16

「トイレで血がついてた…でもお腹の調子は悪くないし、きっと痔だろう」と思ってスルーしていませんか?
でもその“血便”、本当に痔だけの問題でしょうか?

実は、大腸癌も痔も“出血”という共通のサインを持っており、症状だけで見分けるのは非常に難しいのです。特に初期の大腸癌では痛みや顕著な症状が少ないため、「痔だと思っていたら実は…」というケースも少なくありません。

このブログでは、痔と大腸癌に関する代表的な症状や違いをわかりやすく解説しつつ、最終的にどうやって診断されるのか、その必要な検査(大腸内視鏡)についてもお伝えします

 

1. 痔と大腸癌の基本的な違いとは?

「痔(じ)」は肛門周囲にできる良性の疾患で、排便時のいきみや便秘、硬い便などで起こりやすくなります。

一方の大腸癌は腸の中にできる悪性腫瘍で、発見が遅れると命に関わる深刻な病気です。

症状にはそれぞれ特徴がありますが、「出血」という点では極めてよく似ており、自己判断は非常に危険です。

2. 血便・出血の特徴で見分けるポイント

観察ポイント

大腸癌

血の色

鮮やかな赤(鮮血)

暗赤色・赤黒い血

出血の場所

トイレットペーパーや便器に付着

便の中に混ざっていることが多い

痛みの有無

切れ痔では鋭い痛みあり

痛みがないことが多い

出血の頻度

排便時のみ、たまに

持続的、あるいは繰り返す傾向

その他の変化

肛門周囲の違和感

便が細くなる、体重減少、貧血 など

こうしたポイントを見て、「これは痔かな?それとも…」と判断しようとしても、実際には見た目だけで決定的な区別をつけることはできません

3. その他の症状・赤信号サイン

以下のような症状がある場合は、早めの受診が推奨されます。

  • 便の形状が細くなった
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 体重が減ってきた
  • 疲れやすい、貧血気味
  • 出血が何週間も続く・繰り返す

これらは痔ではあまり見られないサインであり、大腸の異常、特に腫瘍性疾患を疑う材料となります。

4. 最終診断に必要な検査とは?

症状や血の色からある程度の“可能性”は推測できますが、確定診断を下すには「大腸内視鏡検査(大腸カメラ)」が必要です。

大腸内視鏡検査でわかること:

  • 大腸の中を直接観察し、出血源を特定できる
  • ポリープや腫瘍の有無を確認
  • 必要であれば組織検査(生検)も可能
  • 早期癌や前がん病変(ポリープ)の早期発見

便潜血検査は簡便ですが、痔でも陽性になりますし、陰性でも大腸癌が隠れていることもあるため、これだけでは不十分です。

どんなに詳しく症状を観察しても、見た目だけでは痔と大腸癌を完全に見分けることはできません。確実な診断のためには、大腸内視鏡検査を受けるしかないのです。

5. 予防と早期発見のためにできること

  • 食物繊維を多く摂る
  • 赤肉や加工肉を控える
  • 水分をしっかり摂取
  • 定期的な便潜血検査・内視鏡検査
  • 排便習慣の改善とストレス管理

特に40歳を過ぎたら、一度は大腸内視鏡検査を受けておくことが推奨されます。家族に大腸癌の既往がある方は、より早めの検査を。

東京新宿RENACLINICでの診療サポート

当院では、「痔かも?」「血便が気になる…」という方に対し、丁寧なおしりの診察から、必要な場合は大腸内視鏡検査、痔の日帰り手術まで、一貫して対応しています。

内視鏡はできるだけ苦痛の少ない方法で行い、結果についてもわかりやすくご説明いたします。

まとめ

  • 血便が出たからといって「痔だろう」と思い込むのは危険
  • 症状や出血の様子から“可能性”は推測できても、決定的な見分けは困難
  • 大腸癌と痔を見分けるための唯一の確実な方法は「大腸内視鏡検査」
  • 40代以降の方、症状が長引く方、家族歴がある方は早めの受診を

何か“いつもと違う”と感じたら、お気軽にご相談ください。安心と健康のために、今できる一歩を。

 

監修医師   大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2024年東京新宿RENA CLINIC開院。

参考文献リスト

  • O’Brien M, Butner J, Marks I, et al. Comparison of the color of fecal blood with the anatomical location of gastrointestinal bleeding lesions: potential misdiagnosis using only flexible sigmoidoscopy for bright red blood per rectum. Diseases of the Colon & Rectum. PubMed
  • Wong BC, et al. The value of flexible sigmoidoscopy for patients with bright red rectal bleeding. Diseases of the Colon & Rectum. PubMed
  • Hamilton W., Round A., Sharp D., Peters T.J., et al. Symptoms and signs of colorectal cancer, with differences between proximal and distal colon cancer: a prospective cohort study of diagnostic accuracy in primary care. BMC Primary Care. BioMed Central

 

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