胃カメラ「経鼻と経口どっちが楽?」〜苦しくない検査を選ぶなら〜

COLUMN コラム

胃カメラ「経鼻と経口どっちが楽?」〜苦しくない検査を選ぶなら〜

投稿日: 2025.11.07 更新日: 2025.10.31

胃カメラは口からと鼻から、二つの方法で検査ができることを知っていましたか?

どちらが楽か?どちらの方が安心か?を知っておけば、検査前の不安もグッと軽くなります。今回は、東京新宿レナクリニックが実際の患者さんの声や最新の医学データを元に、両者の違いやメリットデメリットを解説します。検査を控えて「どっちを選べば良いの?」と迷われている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。いざ、安心して検査に臨む第一歩を踏み出しましょう!

目次

  1. 経口胃カメラの特徴と「楽」の条件
  2. 経鼻胃カメラの特徴と「楽」の条件
  3. 実際どちらが楽?検査選びのポイント 
  4. 検査前後に知っておきたい注意点・ケア
  5. まとめ

1. 経口胃カメラの特徴と「楽」の条件

胃カメラを口から挿入する「経口胃カメラ」は、長年にわたってスタンダードな検査方法です。口→咽頭→食道という流れで進められるため、内視鏡医が視野を確保しやすく、設備も整っている施設が多いという点がメリットです。「楽」に感じるかどうかは、主に以下のような条件に左右されます。

メリット

  • 内視鏡の太さや角度のバリエーションが豊富で、処置などが必要な場合、そのまま対応できます。
  • 鼻の通りが狭く挿入が難しいケースでは、口からの方がスムーズに進むことがあります。

デメリット

  • もっとも気になるのは「嘔吐反射(オエッとする反応)」です。口からだと喉を刺激しやすく、嘔吐反射を起こす可能性が高いです。
  • 鎮静を使わないと「喉の違和感」「喉に異物感」を強く感じる人も。

「楽」にするための工夫

  • 検査前にしっかり麻酔ジェルやスプレーを用いて、喉の感覚を和らげる。
  • 検査中は「唾液を飲み込まない」「できるだけリラックスして横たわる」など指示どおりに動く。

経口胃カメラは、「楽さ」を重視される方にはむかない選択肢です。やはり、嘔吐反射や喉の違和感を気にされる方は、経鼻も併せて検討する価値があります。

2. 経鼻胃カメラの特徴と「楽」の条件

一方で、鼻から内視鏡を入れる「経鼻胃カメラ」は、近年注目されてきた方法です。「口からの苦しさを和らげたい」「できるだけ少ない違和感で検査を終えたい」といった方には特に選ばれています。ここではその特徴と、どんな人に「楽」に感じられるかを整理します。

メリット

  • 喉を通らずに鼻→咽頭→食道と進むため、嘔吐反射が起きにくいという特徴があります。
  • 鼻呼吸を維持しやすく、挿入時の体の負担が軽かったという国内報告もあります。

デメリット

  • 鼻腔が狭かったり、鼻中隔が曲がっていたりすると挿入できない・あるいは出血(鼻出血)が起きる可能性があります。
  • 鼻から挿入されるという心理的負担を感じる方もいます。

「楽」にするための工夫

  • 検査前に鼻腔の局所麻酔(ジェル・スプレー)をしっかり行う。
  • 鼻呼吸を意識して、挿入時にできるだけリラックスする。緊張すると鼻腔・喉に力が入ってしまい、挿入が辛くなります。
  • 鼻が通りづらいと判断された場合は、事前に鼻腔内チェックを行い、別ルートの検討も含めた説明を受けるようにしましょう。

鼻からの胃カメラは、喉の異物感や嘔吐反射を極力避けたい方にとって有力な選択肢です。さらに鎮静剤を併用すると「楽」に検査をお受けいただけます。

3. 実際どちらが楽?検査選びのポイント

「経口 と 経鼻、結局どちらが楽?」という問いに対しての答えは多くの方は経鼻となりますが、結局は「人による」。検査前に考慮しておきたいポイントがあります。東京新宿RENA CLINICでは、以下のような観点をもとに患者さんと一緒に検査ルートを相談しています。

① 嘔吐反射(えずき)・喉の敏感さ
もし過去に「歯医者で喉を触られたときにオエッとなった」「胃カメラでえずいた経験がある」という方は、喉の刺激が少ない経鼻ルートの方が「楽」と感じる可能性が高いです。
逆に「鼻に物を入れられるのが苦手」「鼻づまりがち」という方は、経口を選んだほうが心理的に安心できます。

② 鼻・鼻腔・鼻中隔の状態
鼻の通りが狭い、鼻を手術したことがある、鼻出血しやすいという方は、経鼻が難しい場合があります。実際、挿入失敗や鼻出血の確率が報告されており、経口ルートへ変更になるケースもあります。

選び方まとめ

  • 喉の反射が強い、自覚がある → 経鼻がおすすめ
  • 鼻の通りが悪い、鼻が苦手 → 経口がおすすめ

4. 検査前後に知っておきたい注意点・ケア

検査を「楽」にするためには、選び方だけでなく“準備とケア”も非常に重要です。ここでは、検査前後に知っておいてほしいポイントをまとめます。

検査前のポイント

  • 前日夜は消化の良い軽めの食事を。前日は過度な飲酒や刺激物(辛い物・油っこい物)を避け、睡眠をしっかりとりましょう。
  • 当日は「絶食」(通常は6〜8時間前から)となります。もし薬を飲んでいる場合は、担当医・当院スタッフに必ずご相談ください。
  • 鼻からを選ぶ場合、鼻づまりや鼻水が気になる方は事前に鼻腔を整えておく(軽い洗浄・通りを良くする)と挿入時の違和感が軽減されます。

  • 検査前に喉・鼻に麻酔スプレー・ジェルを使用します。麻酔後は味覚が少し違ったりしますが通常すぐに戻ります。気になる方は、水を少量口に含んでみましょう。


検査後のケア

    • 経口・経鼻ともに、麻酔が効いている間は飲食を控えます(通常30〜60分程度)。麻酔が切れ、むせやすさが落ち着いてから水分摂取・軽食を始めてください。

 

  • 経鼻の場合「鼻血」がわずかに出ることがあります。すぐに止まる場合がほとんどですが、不安な場合は当院スタッフにお声がけください。
  • 検査当日は激しい運動・入浴・飲酒は避けましょう。翌日には普段通りに戻れる方が多いですが、体調がすぐれない場合は安静を優先してください。
  • 検査でポリープ切除や採取を行った場合は、出血のリスクがありますのでさらに数日注意が必要となります。

これらの準備とケアをしっかり行うことで、「楽」「安心」な胃カメラ検査につながります。東京新宿RENACLINICでは、検査前後のフォローも丁寧に行っていますので、検査が初めての方もご安心ください。

5. まとめ 

東京新宿レナクリニックでは、患者さん一人ひとりの「喉・鼻どちらからの検査ご希望か」「仕事や予定との兼ね合い」「過去の検査経験」を確認し、最適なルートをご提案しております。検査前の不安をできる限り軽くし、「安心して終えられる」ことを第一にサポートしています。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。安心して検査当日を迎えて頂けるよう、全力でサポートいたします。

 

監修医師   大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2024年東京新宿RENA CLINIC開院。

参考文献

  1. Takahashi K, Murakami Y et al. Nasal breathing is superior to oral breathing when performing and undergoing transnasal endoscopy. Endoscopy. 2023.
  2. Sami S, Moriaty JP et al. Unsedated transnasal endoscopy for the detection of Barrett’s oesophagus: systematic review and meta-analysis. Dis Esophagus. 2022.
  3. Wang CP, Ko JY et al. A prospective randomized study comparing transnasal and peroral 5-mm ultrathin endoscopy. J Formos Med Assoc. 2016.
  4. Sivak MV Jr. et al. A randomized trial of peroral versus transnasal unsedated endoscopy using an ultrathin videoendoscope. Gastrointest Endosc. 1999.

Lehmann GA. Prospective comparison of nasal versus oral insertion of a thin video endoscope in healthy volunteers. Endoscopy. 1996.

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