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【直腸癌】あなたの直腸癌のリスクは?生活習慣から遺伝的要因まで解説

COLUMN コラム

【直腸癌】あなたの直腸癌のリスクは?生活習慣から遺伝的要因まで解説

「便に血が混ざる」「便通に変化がある」「お腹が張る感じが続く」――そんな症状があると、「まさか直腸癌?」と不安になる方もいるでしょう。

直腸癌は大腸の肛門に近い部分で起こるがんで、進行するまで自覚症状が乏しいのが特徴です。

しかし実は、リスク要因には生活習慣、遺伝、炎症性腸疾患など、予防や早期発見の手立てになるものもあります。

本記事では直腸癌の原因に焦点を当て、どんな工夫や検査がリスク軽減に役立つのかを解説していきます。

 

目次

  1. 直腸癌ってどんながんなの?|基礎知識と症状
  2. 生活習慣が引き起こすリスク要因
  3. 遺伝性・炎症性腸疾患が関係するケース
  4. 検査や予防でリスクを下げる方法
  5. 早期発見でどう変わる?症状・受診の目安

1. 直腸癌ってどんながんなの?|基礎知識と症状

直腸癌は、大腸の直腸部分に発生するがんで、便の出口に近い部分です。

大腸全体にできる腺腫性ポリープが長い期間をかけてがん化するケースだけでなく、炎症性腸疾患や遺伝疾患によっても発症リスクが高まります。

症状としては

  • 血便や下血、黒色便
  • 便通の変化(下痢→便秘、便が細くなるなど)
  • 排便時の痛みや不快感
  • 腹痛、腹部膨満感
  • 体重減少や貧血症状

初期には無症状も多く、進行するにつれて上記のような異変が現れます。

米国では45歳から、99%以上の発症が50歳以上とされており、近年は若年層でも増加傾向。日本でも高齢化とともに件数は増える一方で、若年層への注意も必要です。

2. 生活習慣が引き起こすリスク要因

多くの場合、直腸癌は遺伝要因よりも生活習慣や環境的要因が関与します。

【主な生活リスク】

  • 高脂肪・高糖質・赤身肉・加工肉食品(ハム・ソーセージなど)の過剰摂取
  • 肥満・内臓脂肪の増加
  • 喫煙や過度の飲酒
  • 運動不足
  • 食物繊維不足
  • NSAIDsやスタチンなどの薬剤服用

これらは、腸内での胆汁酸濃度や慢性的な炎症を高め、ポリープのがん化を促進したり、がんそのものの発生率を引き上げたりするメカニズムがあります。

例えば、赤身肉を週数回以上食べる人はリスクが高く、さらに肥満やアルコール摂取は相乗的に発癌率を高めることもわかっています。

3. 遺伝性・炎症性腸疾患が関係するケース

生活習慣以外にも以下のような背景がある場合は、直腸癌のリスクが高まります。

1. 家族歴・遺伝性症候群

家族に大腸癌や直腸癌の既往があると、リスクは2〜3倍に増加します。

また、リンチ症候群(HNPCC)やFAP(家族性大腸腺腫症)などの遺伝性疾患は、がんの発生リスクが非常に高く、生涯で50%以上になることもあります。

2. 炎症性腸疾患(IBD)

潰瘍性大腸炎やクローン病を長期患っている場合、10年、20年と経過するごとに直腸・大腸がんのリスクは数倍〜十数倍に上昇します。

3. その他の背景

放射線治療部位にがんが発生するケースや、特定の腸内細菌が関与する場合もあります。

こうした高リスク群は、通常より精度の高い検診スケジュールが推奨されています。

4. 検査や予防でリスクを下げる方法

直腸癌は、ポリープをいかに早く見つけ、除去するかが予防の鍵です。

スクリーニング検査

  • 大腸内視鏡:ポリープの有無や粘膜異常を観察・組織採取できるため、最も精度が高く、定期的な検査が理想とされています
  • 便潜血検査:簡便で有効ですが、複数回にわたって行うことが望ましいです

 

生活習慣の改善

  • 赤身肉・加工肉食品の摂取を控え、野菜・果物・食物繊維を豊富に
  • 適度な運動と体重維持
  • 禁煙・飲酒を控える。

 

5. 早期発見でどう変わる?症状・受診の目安

直腸癌は早期に発見できれば治療成績が良好です。ステージ0やI期で見つかれば、内視鏡切除や局所切除でも治癒が可能です。

自覚症状が出たときは…

  • 血便・下血がある
  • 便が細くなる・便通が変化する
  • 腹痛・下腹部不快感
  • 説明できない体重減少や貧血

こうした症状が1〜2週間続く場合は、速やかに受診してください。

特に若年者での増加も報告されており、症状があれば年齢に関わらず専門医の診察が必要です。

 

まとめ

直腸癌の原因には、生活習慣による後天的な要因、遺伝性疾患や炎症性腸疾患などの背景、そして腸内環境が影響します。

重要なのは、これらを理解し、定期的な検診(特に大腸内視鏡)と生活習慣の改善で早期発見・予防に努めることです。

特に、便潜血や内視鏡検査は腺腫性ポリープの段階での発見・切除が可能で、将来的ながんのリスクを大きく減らせます。

血便や便通の変化を感じたら、ためらわずに専門医へ。東京新宿RENACLINICでは、リスク評価から検査、生活指導にいたるまで、患者様に寄り添った診療を行っております。

 

監修医師   大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。 青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、 日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2024年東京新宿RENA CLINIC開院。

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