「最近、便の調子が変わったかも…」
「なんかお腹が張るような気がするけど、まあ大丈夫かな」
──そんな小さな違和感、スルーしていませんか?
実は、大腸癌には“前兆”と呼べる初期症状が現れることがあります。ただ、これらのサインは「痔かな?」「ただの便秘?」と勘違いされやすく、受診が遅れがちです。しかも初期の大腸癌は痛みなどがほとんどなく、気づきにくいのが特徴です。
今回は、大腸癌の知っておくべき症状や受診の目安、検査内容についてわかりやすくまとめました。この記事が、少しでもあなたやご家族の健康を守るきっかけになれば幸いです。
【目次】
- 大腸癌の前兆としてよくある症状
- よくある誤解:他の病気との見分け方
- 気になる症状が出たときの検査と受診タイミング
- 大腸癌のリスクを下げる生活習慣と予防法
- 東京新宿レナクリニックでの対応について
1. 大腸癌の前兆としてよくある症状
大腸癌は早期の段階でもいくつかの“サイン”を出しています。しかし、これらは他の良性疾患でもよく見られるため、放置されがちです。特に注意したい前兆には、次のようなものがあります。
- 血便・下血
鮮やかな赤色の血が便に付着していたり、黒っぽい便が出る場合があります。痔と間違われやすいですが、出血が頻繁に起こる、便に混じる、色が変化しているときは要注意です。 - 便の形や回数の変化
便が細くなる・ねじれる・鉛筆のような形になることがあります。これは腸内にできたポリープや腫瘍によって通過路が狭くなっている可能性があります。 - 便秘と下痢の繰り返し
今まで便通が安定していたにも関わらず、急に便秘と下痢を繰り返すようになった場合も注意が必要です。腸内の環境や機能に変化が起きているサインかもしれません。 - 残便感や腹部の不快感
「出し切れていない」「お腹が張っている感じが続く」といった感覚が数週間以上続く場合も、検査をおすすめします。 - 貧血や全身のだるさ
腸からの少量出血が続くことで、気づかないうちに貧血状態になっていることも。疲れやすさ・息切れ・顔色の悪さなどの症状がある場合も、大腸癌の可能性があります。
これらの症状は単独では判断が難しく、複数が組み合わさっている場合、さらに注意が必要です。少しでも「あれ?」と思ったら、専門医に相談することが早期発見の第一歩です。
2. よくある誤解:他の病気との見分け方
「血便が出た=大腸癌」とは限らず、実際には他の病気が原因のこともあります。ただし、だからといって安心しきるのも禁物です。ここでは、よくある誤解と大腸癌との見分け方を解説します。
■ 痔との違い
痔による出血は、排便時に肛門周辺が切れたことによるもので、鮮血が便の表面に少量付くケースが多いです。対して大腸癌の場合は、便に血が混じる・暗赤色や黒っぽい血であることが多く、腸内での出血が原因となります。ただし、直腸がんの場合は痔の出血と同じような状態になることも多く、注意が必要です。
■ 過敏性腸症候群(IBS)との違い
便通異常(下痢・便秘)や腹痛が特徴のIBSは、ストレスや食生活が影響する機能的疾患です。大腸癌との大きな違いは「出血がない」「慢性で波がある」こと。ただし、IBSだと思っていたら腫瘍が原因だった、ということもあり得るため油断は禁物です。
■ 炎症性腸疾患との違い
潰瘍性大腸炎やクローン病などの慢性炎症性腸疾患も、便通異常や血便を伴います。これらの疾患は若年層でも起こりますが、慢性的な下痢・腹痛・発熱がある場合は専門医による精査が必要です。
つまり、「症状が似ている=安心」ではなく、「どの程度続くか」「他にどんな症状があるか」を見極めることが重要です。迷ったら、東京新宿RENA CLINICまでお気軽にご相談ください。
3. 気になる症状が出たときの検査と受診タイミング
「ちょっと気になるけど、まだ大丈夫…」
そうやって後回しにしていると、病気は進行してしまうかもしれません。大腸癌が疑われる症状が出た場合、早めの検査がとても大切です。
■ 最も確実なのは大腸内視鏡検査
腸の中を直接観察し、ポリープや腫瘍があるかどうかを確認できます。必要に応じてその場で組織を採取(生検)し、がんかどうかを調べることも可能です。早期の段階で発見できれば、ポリープ切除だけで治療が完了することもあります。便の潜血検査だけでは不十分なことが多いです。
■ 受診の目安
- 血便が繰り返し出る
- 便の形・回数が明らかに変わった
- 腹部の張り・違和感が続いている
- 貧血や体重減少がある
- 家族に大腸癌の既往がある
ひとつでも当てはまる症状があるなら、様子を見るのではなく、すぐに検査を受けることをおすすめします。
東京新宿レナクリニックでは、初期症状の段階から的確な診断・対応を行っています。
4. 大腸癌のリスクを下げる生活習慣と予防法
大腸癌は、生活習慣によってリスクを下げることが可能な“予防できる癌”のひとつです。普段の生活を少し見直すだけで、将来的なリスクを大きく下げることができます。
■ 予防に役立つ生活習慣
- 食物繊維を意識的に摂取(野菜・海藻・きのこ類など)
- 赤肉・加工肉を控えめにする
- 適度な運動を継続する(週150分以上のウォーキングが推奨)
- アルコールは控えめに、喫煙習慣は見直す
- 肥満を防ぐ:BMIが高いほどリスク上昇との報告あり
■ 検診の重要性
大腸癌のリスクがある年齢(50歳以上)や、家族に既往歴がある方は、定期的な内視鏡検査を受けることで予防・早期発見が可能です。
これらを意識することで、「がんになる前」に対策を打つことができます。東京新宿RENA CLINICでは、予防医学の観点から、ライフスタイル改善や検診プログラムのご提案も行っております。
5. 東京新宿レナクリニックでの対応について
東京新宿レナクリニックでは、大腸癌の前兆に関する不安や相談に対して、以下のような対応を行っています。
- 丁寧な問診と症状のヒアリング
便の状態、腹部症状、生活習慣など、ささいな違和感も聞き逃しません。 - 迅速な検査体制
便潜血検査、大腸内視鏡検査をはじめとする精密検査を、必要に応じてスムーズに実施いたします。 - 初期段階からの早期対応
症状が軽いうちから、専門的な目線でリスクを判断。早期治療につなげます。 - 再発予防や生活習慣のサポート
食事・運動指導や定期的なフォローアップで、再発リスクの低減も重視しています。
不安を感じたら、「気のせいかも」と思わず、どうぞお気軽に東京新宿レナクリニックへご相談ください。
まとめ
大腸癌には、血便・便の変化・腹部の不快感・貧血など、見逃されがちな“前兆”があります。これらの症状は他の病気と混同しやすいため、「いつもと違うな」「続いているな」と感じた時点で、早めの受診が重要です。生活習慣の改善と定期検診の習慣が、将来のリスクを大きく減らします。
東京新宿RENA CLINICでは、こうした前兆の段階から対応し、最適な検査・診療・予防をご提供しています。
参考文献
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- Nishikawa Y. et al., Stage at diagnosis of colorectal cancer through diagnostic route, World J Gastroenterol. 2024;30(10):1368‑1376.
- Bray F. et al., Global cancer statistics 2018, CA Cancer J Clin. 2018;68(6):394‑424.
- JSCCR, Current clinical practice for familial adenomatous polyposis in Japan, Ann Gastroenterol Surg. 2022;6(6):778‑787.